相続手続きはいつ頃から始めればいいでしょうか?
現行法においては相続手続をいつまでに開始しなければならないという規制は存在しておりません。
もっとも相続税の申告が相続開始から10か月以内とされていますので,その点が一つの基準として考えられます。
相続手続を長期間放置してしまうと相続に関与する当事者の所在が不明になったり,当事者自身の相続が生じたりすることで,手続上,非常に手間がかかる状態になってしまいます。
そのため,相続手続は,特に先延ばししなければならない事情がない限り,できるだけすみやかに始めていただければと思います。
特に2024年4月1日から相続人が不動産を相続した場合には3年以内に名義変更をすることが義務付けられることとなっていますので,注意が必要です。
この記事の執筆者
愛媛弁護士会所属
弁護士
和田 資篤
保有資格弁護士資格
専門分野相続・企業法務
経歴
九州大学法学部卒業
福岡県弁護士会(平成16年10月~平成19年3月)
愛媛弁護士会(平成19年4月~)
愛媛弁護士会副会長(平成30年4月~令和2年3月)
高松簡易裁判所非常勤裁判官(令和元年10月~令和5年9月)